2008-06-26

編曲作品を聞く

今日も少し授業の事を。

前回も書いた「編曲法」という授業。

この授業では、学生自身が編曲の技術を身につける以外に、もっと色々な編曲作品に触れて、いろんな形の編曲の技法を知ってもらおうと思っています。

そこで、授業も後半に入って来た頃に、あれこれ編曲作品を鑑賞して発見した事などをその場でレポートにして提出してもらいます。


この授業で何を聴くか、あれやこれやと資料や編曲作品を探す作業が、私には実に楽しい�΂��B


ある年のある日取り上げたのは、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調 BWV1004より「シャコンヌ」。

原曲を聞いた後に、ピアノソロ、オーケストラ(これらは何曲もあるので、それぞれ何種類か聞きます)、クラリネットアンサンブル、声楽アンサンブルなどを聞いてみます。

原曲では単音になっている部分にも、編曲作品では和音がついているわけですが、その和音が編曲者によって実に様々なので、そこに注目して聞いたりしていくわけです。


このバッハのように、原曲のサイズや雰囲気を損なわずに楽器編成を変える編曲以外にも、音楽のジャンル自体にも着目している編曲作品も聞きます。


今週の授業では、ホルストの「惑星」から「木星」を取り上げました。

まずは、原曲(オーケストラ)を聞いて、その後は

・2台ピアノ/編曲:ホルスト
・木星(ポップスタイル)吹奏楽/編曲:山下国俊
・「Jupiter」/歌:平原綾香、作詞:吉元由美、編曲:坂本昌之

の3曲を聴きました。

2台ピアノは、原曲のはじめの方にある 和音の「fp crescs.」がピアノではそのまま演奏するのは不可能なのでどう処理するのかに注目。

吹奏楽のポップスタイルは、リズムと拍子に注目。

「Jupiter」では、原曲からメロディーだけを取り出してそこに歌詞を載せるということに注目。


学生達は、聞きながらレポートを書いていくわけですが、これもなかなか面白いです。

「原曲がすごく好きなので、こんな風に編曲して欲しくない!」という意見があるかと思えば「ポップスタイルになった吹奏楽のがカッコよかった!」という意見があったり・・・。



前期の授業はあと2回。あと2回も色々な作品を聞く予定ですが、その中から学生達が「こんな編曲の方法もあるんだな」と学んでくれたら良いなと思います。
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2008-06-20

「お昼のミニコンサート」vol.1

先日、大学のお昼休みの時間を利用して「お昼のミニコンサート」という演奏会が開かれました。

出演したのは2年生の学生で、ピアノソロで約30分のコンサート。

普段は穏やかにニコニコしている学生ですが、舞台に登場した時はちょっと表情が硬く、う~ん、緊張しているのかなと私の方がドキドキして来ました。

自分のコンサートで緊張した事など、ほとんどない私ですが、自分が普段教えている学生のコンサートってのは、なんだか緊張してしまいました。


プログラムは以下の通り。

ベートーヴェン:ピアノソナタ第23番「熱情」より第1楽章
リスト:超絶技巧練習曲より 第5番「鬼火」、第10番
ラヴェル:クープランの墓 より トッカータ
ショパン:練習曲Op.10より 第1番



彼女は、今年の1月に第9回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA 大学生部門において銀賞を受賞したのだそうです。


ベートーヴェンの滑り出しは、なんとなく硬い感じがしましたが、段々と緊張もほぐれてきたのか、途中からは安心して聞ける演奏。

リスト以降は、自分の表現もちらほらと見えて来て、最後のショパンはとても良い演奏だったと思います。


まだ大学2年生。
緊張していても自分らしい演奏が出来るようになるには、結局こうやって本番の経験を積んで行くのが大事なのでしょう。


学生の為にもとてもいい経験ができる企画だと思いました。
主催は学科じゃなくて、大学のキリスト教センター。
これからもずっと続けて行って欲しい企画です。

2008-06-15

ベーゼンドルファーを弾く Vol.10 高橋悠治ピアノソロ

金沢21世紀美術館主催のコンサートで、「ベーゼンドルファーを弾く」シリーズの第10回目「高橋悠治ピアノソロ」に行ってきました。

金沢21世紀美術館美術館には、美術作品の展示スペースだけでなく、地下にシアター21という多目的のホールがあり、コンサートやダンスイベント、映画のイベント等が行われています。

そしてこのシアタ-21には、1台のベーゼンドルファーがあります。

このピアノは、プログラムによると「かつて金沢歌劇座(旧・金沢市観光会館)で使われ、いつの間にか倉庫にしまわれていた1962年製ベーゼンドルファー。オーバーホールされ、2004年開館時に金沢21世紀美術館・シアター21で甦りました。」とのこと。

忘れられてしまっていた古いピアノが現代の芸術を紹介する美術館で甦り、古い音楽作品だけでなく新しい音楽作品がこのピアノにより演奏されて紹介される・・・。

なかなかステキな事じゃありませんか。


このベーゼンドルファー、これまでに何度もコンサートで聞いて来ましたが、やや固めの音色というのが私の印象でした。

でもこの日の高橋悠治さんの、特にモンポウの演奏では素晴らしく柔らかい響きがして感激しました。

モンポウの作品もさることならがら、一見淡々とした風に見える、しかしながらしなやかな高橋悠治さんの演奏が、柔らかく透明感のある響きを作り出したのだと思います。

聞き入ってしまいました。


せっかくのこの企画、もう少しお客さんが入っても良かったかも・・・とも思います。
私が聞いたのは、一日目だけですので、二日目の集客は分かりませんが・・・。

次回の「ベーゼンドルファーを弾く」は12月。クリスマス特集です。



ベーゼンドルファーを弾く Vol.10 高橋悠治ピアノソロ
2008年6月14日(土)18:00
金沢21世紀美術館 シアター21

《プログラム》
バッハ/『平均律クラヴィーア曲集』第1巻から
 前奏曲とフーガ 変ホ短調
 前奏曲とフーガ ヘ短調
 前奏曲とフーガ ニ短調

ブゾーニ/
『ソナティナ2番』(1912)
『インディアン日記』第1巻全4曲(1915)
『悲歌的子守歌』(1909)

高橋悠治/『花筺二』ピアノのための小曲集(新作初演)

モンポウ/『沈黙の音楽』1-4冊より抜粋(1959-1967)
2008-06-13

雑貨な一日

今日は時間があったので、前から気になっていた雑貨屋の紗麻へ行ってきました。

とてもステキな空間でした。

靴を脱いで畳のお部屋に入りあれこれと見ていると、店主の女性(お名前をお聞きすれば良かった・・・)の涼やかな声が・・・。

「よろしければこちらで、お茶どうぞ」


おお~~。感激 �ɂ���


お庭に向かって、縁側でお茶をいただきました。

ゆっくり時間が流れています。
紗麻のお庭(すずめが虫を食べに来てました)


(携帯のカメラなのであまりちゃんと写ってませんが・・・)


店内では、happy-famさんという方の写真展も開催中でした。(今度の日曜日まで)


風花さんという方が手作りされた石けんと、ナカヒラノリコさんという陶ボタン作家さんの作品を購入しました。

私は皮膚疾患を抱えているので、顔を洗うも体を洗うのもいつも石けんです。
以前、小松市のChakaFookにお邪魔した時、こちらのお店にも風花さんの石けんが置かれていたのですが、その時は買わずに帰って来てしまいました。帰って来てから、あ~、買ってくれば良かったな~~~と後悔していたので、今日は迷わず購入。
風花さんの石けんで顔を洗うのが楽しみです。
20080613200812.jpg


ナカヒラノリコさんの陶ボタン、ペンダントとピアスにしようかなと思っています。
20080613201316.jpg


見かけによらず初対面の方と話すのはとても苦手な私。

でも、紗麻の方はとてもステキな方で、思わず色々な事を自分から話してしまいました。
(ん?すごく変なヤツだったかも???汗)


さて、そのあとはつばきやへ。
このつばきやは、昨年移転したのですが、新しい場所に移ってからは初めて行って来ました。
以前はよく陶器のビーズやアクセサリー、食器等を買っていました。


新しい店舗は一軒家の1階がお店になっています。
こちらも、靴を脱いで中へ。

あれこれと見ていると、こちらでもお茶を出してくれました。

う~ん、すてきな心遣いだな~�Ί�

つばきやでは、こちらをゲット。
20080613214706.jpg

古い鍵です。この鍵をペンダントに加工したものが置いてあり、とても可愛かったので私も作ろうと思いついて買ってみました。




なんだか幸せな気持ちになれた一日でした。
2008-06-06

編曲法の授業

私が現在大学で担当している授業の一つに「編曲法」があります。

教育現場や音楽療法の現場で使える編曲の技術を身につけることを目標とした授業で、3年生が履修します。


今週の課題は「ピアノ曲を『ソロ楽器とピアノ(二重奏)』に編曲する」というものでした。

毎年この課題は力作が揃います。

今年も、例年に負けず劣らずの力作が揃っていました。

ソロ楽器は何を選んでも良い事になっており、楽器を持っている人は持って来て演奏、持っていない場合はキーボードで代用して、全員の作品を授業時間内に演奏します。
自分の楽器を持ってくる学生が多い年は、授業がちょっとしたコンサートのようになります。



2年生で、和音付け、伴奏付け、簡単な二声部の合唱の編曲などをすでに勉強しているので、3年生のこの時期になると、学生それぞれが「こういう編曲がしたい」という明確なイメージを持つようになり、色々と個性的な作品が出てくるようになります。
また、少しでも良いものを作ろうと思っているのが、楽譜から伝わって来ます。

最初は和音付けすらままならなかった学生は、それがたった1年前のことだとは思えないほど良い作品を作るようになるし、元々こういうことが得意だった学生はそこでは決して満足せずに、もっと良い作品、もっとカッコいい編曲を目指して取り組んでいます。

毎週、編曲の課題を出すので、学生は1週間に1曲ずつ編曲作品を仕上げて行きます。
小さい編成や、短い曲の週もありますが、そうは言ってもかなりのハイペース。
課題の指示を出しながらも、みんな大変だろうなと思うのですが、こちらが見習わなければならないほどみんな頑張って仕上げています。



そして、私が楽しみにしているのは、何と言っても期末の最終の作品提出です。

2年生からの1年半に学んだ事の、いわば集大成とも言える作品は音源を紹介できないのが残念なくらいステキな作品が毎年提出されます。

前期も半分が過ぎました。
最後の作品が良いものになるように、あと2ヶ月頑張って欲しいと思います。
2008-06-03

「TRANSMUSIC 2008」<対話する作曲家 望月 京×照明家 岩村原太を迎えて >

先週の土曜日(5月31日)、

【サントリー音楽財団コンサート「TRANSMUSIC 08】
対話する作曲家 望月 京×照明家 岩村原太を迎えて


に行ってきました。

前半は司会の方を交えて、望月さん、岩村さんのトーク。
後半は望月さんの作品が3曲続けて演奏されました。


トークは「女性として作曲することについて」という内容で始まったのが残念。

その後は、作品や照明の話になり、特に私が普段はあまり意識する事のなかった照明についてのお話は興味深く聞きました。

普段なら、「裏方」として扱われているであろう照明家が前面に出て来て、作曲家とコラボレーションして作品を作るって、なかなか面白いです。

望月さんの作品は、随分前に室内楽曲で「ヴォワラージュ」という曲を聴いた時、とても良い曲だな~と思ったんだけど、今回演奏された作品は音楽的にはその流れなのかな~?と思いながら聞きました。
3曲続けて演奏されたのですが、透明な感じがして心地よい空間でした。

照明は、もっと色々あるのかと思っていたので、予想していたものよりも地味だな~と感じたのですが、それはおそらく、私の予想が無駄に派手なものだったからだろうと思います。

望月さんの今回の作品の世界とのコラボならあのくらいがちょうど良いのでしょう。

美しい光でした。

演奏もとても良かったと思います。


それにしても、面白い企画でした。

来年は誰と誰が何をやるのか、楽しみです。




【サントリー音楽財団コンサート「TRANSMUSIC 2008」】
<対話する作曲家 望月 京×照明家 岩村原太を迎えて >
2008年5月31日(土)16:00/大阪いずみホール

<プログラム>
望月京/エテリック・ブループリント3部作
      4D(2003)
      ワイズ ウォーター(2002)
      エテリック・ブループリント(2006)

<演奏> 
杉山洋一(指揮)/いずみシンフォニエッタ大阪

<スタッフ>
岩村原太(照明)/有馬純寿(音響)/青木一雄(舞台監督)
プロフィール

りか♪

Author:りか♪
和歌山県生まれ。
愛知県立芸術大学作曲専攻を首席で卒業、同大学院修士課程、博士後期課程修了。博士(音楽)。
学部卒業に際し桑原賞(県知事賞)受賞。
現音作曲新人賞などのコンクールに入選する。2008年第29回入野賞受賞。2015年Iron Composer Conpetition(アメリカ)第3位。
現代音楽演奏グループ「アンサンブルトゥデイ」のメンバーとしてその解散まで積極的な作曲活動を展開する。また「ing Project」代表として、レクチャーやコンサートの企画を行った。2010年度Asian Cultural CouncilのGranteeに選出され、2011年アメリカ、ニューヨークにて研究調査を行う。
作品は、ALM RECORDSCAFUA RECORDSよりCDがリリース、ティーダ出版やイタリアのARS PUBLICA社より楽譜が出版されている。
愛知県立芸術大学准教授、金城学院大学(名古屋)、金沢大学講師。名古屋市立大学芸術工学部研究員。

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